堀江さんのような人は行動しろと言うが…、多くの人が動けない理由

先日、ネット上で勤続12年勤務で手取りが14万円「日本終わってますよね?」と言う話が投稿されて、それに対して堀江貴文氏が「お前が終わっている」と批判したことで議論になっていました。

あの議論を見ていて思ったのが、擁護、批判の立場双方の批判になってしまい、肝心な部分の議論に移れてなくて、なんと言うかもどかしいと言うか違うんだよな… と思ってしまいました。

なぜ、そう思うのか?

堀江さんとか、こういった行動すべきと言う人たちは、自分が決めたことについて少しは迷いとか怖いと思っても、最終的には行動に移せてきた、もしくはそうすることが出来ると信じている。(もしくは、そうしなければいけないと思っている)

ところが、多くの人たちはやらなければいけないことはわかっている、でも、中々行動に移すことが出来ない。

例えば勇気がないとか、お金がないとか、知識や実績がないなど、探せば理由がいくらでも浮かんでくるでしょう。 それに対して、行動すべきと言う人たちは色々案を出すのですが、多くの人たちは結局最初の一歩を踏み出すことが出来ない。

実は、多くの人たちにとってどうすればいいのかと言うのは、わかっていることだったりどうでもいいことで、本当はやりたい、行動したいと言う気持ちはあるのだけど、なんだかよくわからないが身体が動かない、ついてこないという事が大きな問題で、それをどうにか出来る方法を教えて欲しいと思っているのではないか、と。

実はこの話、最近の神経学的な話で重要なことがわかりつつあります。

それは、過去の経験から無意識の領域がブレーキを掛けることで、身体の筋肉が硬直して、文字通り身体が動かなくなるという事。

これは手続き記憶と呼ばれるもので、ある感情になった時や条件になった時の反射的な動きで、身近なところでは自転車に乗ったりとか、よく考えなくても身体が勝手にやってしまう日常的な動きもそうで、簡単に言ってしまえばクセと言うことになります。

この反射的な動きが出る時、映像や音などが頭に思い浮かぶ現象をフラッシュバックと呼び、あたかもフラッシュバックに圧倒されている(ように見える)現象をPTSD(トラウマ)と呼んでいます。

問題は、このクセを覚えるきっかけになった時、それを覚えないと死んでしまうなど強い恐怖や死の危険を感じてしまっていると、いくら理性で別の事をしようとしても優先されることと、このクセを止めることが非常に難しくなることです。

特に、子供の頃はちょっとしたことでもすごい恐怖を覚えやすく、子供の過保護… というよりコントロールしたくて「勝手に行動してはダメ」、と言うようなことを強く刷り込んでいると、大人になってからも本人が気が付かなくても、頭の中ではこの恐怖が再生されており、それが行動できない原因になることがあります。

それでは、この状態になってしまうと一切行動できないのか?

実は、行動できない時は全身(もしくはどこか)の筋肉が硬直して、身体を動かせないようにしているので、筋肉をほぐしてやるだけでも動けるようになることがあります。(重度になると、筋肉をほぐしてもフラッシュバックを起こしたりなどして、また筋肉が硬直することがあるので、状況に応じて筋肉をほぐしてカウンセリングをして心をほぐすことを繰り返します)

と言うわけで、最後に誰にでも1分で出来る、簡単に心のブレーキを外す方法を書いておきます。

その方法は、息を吸いながら全身に力を込めていき、これ以上無理と言うところで一気に身体の力を抜きながら息を吐いていきます。

それから、深呼吸を少し繰り返して、身体を落ち着かせます。

何となく力が抜けきらないと感じたら、2、3回繰り返してみてください。

全身に力を入れる時に息を吐いて、力を抜くときに吸い込んだ方がやりやすい人もいるかもしれません。

以上ですが、いかがだったでしょうか?

これまで、こういう口だけとか行動に移せないのは心の問題だとされていましたが、このように反射行動と言う点から見て、どうすれば行動できるようになるか、そもそも、その行動は本当に自分の為になるのか、じっくりと考えてみるのもいいのではないかと思います。

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